ヒゲ爺の独り言
エッセイ、昔の思い出話、釣り魚話、喰らい方等々
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ひげ爺の独り言 放談 小噺 『但馬地方の冬の珍味』 ④カレイ鰈
『カレイ鰈』
カレイ目カレイ科の魚の総称で属は10種にも分かれ世界中の海に棲み日本海沿岸では凡そ40種程漁獲されている。マガレイ、マコガレイ、ババガレイ(ナメタガレイ)、ホシガレイ、メイタガレイ、アカガレイ、イシガレイ、オヒョウ等々である。但馬地方で多く漁獲されるカレイのみ紹介する。何れも但馬の呼び名である。
① エテカレイ(アカカレイ属和名宗八カレイ)・・・目と目の間が狭く口が尖っている。猿(エテ公)に似ているのでその名が付いた。

宗八カレイは50~200mの砂泥底に棲み山陰沖では春先に接岸し産卵する。底引き漁で大半漁獲するが最近は釣り船の対象魚と為っている。干物、煮付が旨い。
宗八は山伏が総髪にしている顔が似ている事からの呼名とあるが如何なものか?むしろ猿(エテ公)の方が的を射ているように思うが如何に?
② アカカレイ(アカカレイ属和名アカカレイ)・・・腹が赤いからの呼称。

山陰以北の日本海、東北以北の太平洋の200~400mの砂泥底に棲息する。平目の様に口が大きく貪食である。体長は40cmまで大きくなるが雄は14~24cm,雌は26~27cmで成熟し寿命は15歳ほどである、5歳以上では雌のほうが圧倒的に多い。干物、 煮物に適す。
③ ミズカレイ(ムシカレイ属和名ムシカレイ)・・・水分を多く含むからの呼称。


ミズカレイ(ムシカレイ)の天日干し風景)
ミズガレイという名前は、肉質が水っぽく、味が水くさいとことからきており、この呼び方は山陰地方だけでなく、北海道、東北地方、若狭地域、長崎県など全国各地で使われている。
肉質の水っぽさを補う為多少濃い目の塩水に漬けみ天日干で造った一夜干しは最高の旨みを醸しだすこと請合いだ。ジューシーさも格別である、余り乾燥させないことが肝要である。煮付もトロりとした食感は他のカレイに無い。ヒゲ爺はカレイの中で一番を捺す。干し魚の右側の赤黒い膨らみは卵巣で是がまた滅法旨い。
④ クチボゾカレイ(ツノカレイ属和名マコカレイ)・・・オチョボ口からの呼称。

眞子カレイは日本各地に棲息し浅場から水深200mの程度の砂地に棲息し、小さい頃は浅場に棲み大きくなるに従い段々沖に出る性質を持つ。特徴としては、肉厚で少し黒っぽく、体の表側には黒い斑点がありぬめりでヌルヌルしている。旨い魚で、大分県速見郡日出町の別府湾の城下海岸で捕獲されるマコガレイは「城下カレイ」と呼ばれ特に旨いと言われブランド化されている。日の出城下の海岸近くで湧き水があり汽水域状態になり淡水、海水の両プランクトンが多く発生し餌が豊富にあるので成長を早め旨い肉質に為るそうである。「城下カレイ」刺身が一番と言われるが食べたことが無いので評価は出来ぬ。干物、煮付が良い。
⑤ ササカレイ(ヤナギムシ属和名ヤナギムシカレイ)・・・笹の葉形で薄いからの呼称。

ミズカレイと同類のカレイで体型が細長く笹の葉の形に似ている、ミズカレイより旨いかも。
⑥ メイタカレイ(メイタカレイ属和名メイタカレイ)・・・目と目の間に二本の刺があり痛いから出た呼称。

北海道南より以南の日本沿岸各地に生息する、他のカレイに比べ浅い海域に棲み100m未満砂場に棲息する。30cm未満の体長であるが雄より雌の方が大きい、肉厚で旨い。

海中で生きている時のメイタカレイ。目が飛び出し「蛙顔」である。魚には保護色に変化するものも多いがメイタも保護色の特技を持っている。
お頭付き魚料理を皿に盛り付けする場合、頭を左腹を下にするのは何故?
「山水盛り」と言って、皿の奥を高く手前を低く、左を高く右を低く盛り付けするのが日本料理の基本の形である。その常識を越え乍認知されたのが「カレイ」である。
良く似たヒラメとカレイ、「左ヒラメに右カレイ」の見極め法ある。腹を下にした時ヒラメは頭は左、カレイは頭が右になる。カレイ料理を盛り付けし作法に習って頭を左に置くと腹が上になり作法に反するのでカレイのみが頭の右置きが許されている次第である。
では、カレイは右利きばかりかかと言うと相でもない。ヌマカレイが相である。河口の汽水域に棲むカレイでアメリカ西海岸で漁獲の50%が左頭、アラスカ沿岸では70%日本では100%が左顔である。
確実な見分け方法は「左ヒラメに右カレイ」に加え、口が大きく歯が鋭く顔が怖いのがヒラメ、オチョボ口で歯は小さく可愛い顔がカレイである。
その要因は餌にある様だ、ヒラメは遊泳魚イワシ、アジ、サバ等可也大きな魚を餌としている為、動きは俊敏になり歯も鋭く発達し獰猛な顔付になった様だ、俊敏さが必要なヒラメの鰭(エンガワ)が旨く為った由縁であろう、反してカレイは船ムシやゴカイを餌としている為口は小さく歯も小さくても採餌に影響なくノンビリ屋に育ったに違いない。
「カレイよりヒラメの方が高級だ大きくて旨い」と言われるがチョッと待った、カレイ属にはオヒョウの様に体長2m体重200kgの超大物も居る、ヒラメは数は少なく値も高く手に入れ難かろう、その点カレイは大衆魚で安価で手に入れ易い、調理法で一夜干し等旨さを数倍引き出す事も出来る重宝な魚さ!カレイに軍杯をあげるな爺は!!
ヒゲ爺小噺:
ヒゲ爺 :「八さん 鰈釣りしたことあるかい?」
八 :「もちのろんよ!今は時期がちょっと早いかな」
ヒゲ爺 :「師走に入ってからが良いかも知れんなぁ」
八 :「行こう行こう!マコは別嬪いや絶品さあね!」
ヒゲ爺 :「鰈は世界中の海に棲んでイテ100種類以上もおり日本で40種も獲れるんだってよ!」
八 :「ふうーん」
ヒゲ爺 :「鰈の一番多い国は何処か知ってるかい?」
八 :「インド!!」
後が宜しい様で!
カレイ目カレイ科の魚の総称で属は10種にも分かれ世界中の海に棲み日本海沿岸では凡そ40種程漁獲されている。マガレイ、マコガレイ、ババガレイ(ナメタガレイ)、ホシガレイ、メイタガレイ、アカガレイ、イシガレイ、オヒョウ等々である。但馬地方で多く漁獲されるカレイのみ紹介する。何れも但馬の呼び名である。
① エテカレイ(アカカレイ属和名宗八カレイ)・・・目と目の間が狭く口が尖っている。猿(エテ公)に似ているのでその名が付いた。

宗八カレイは50~200mの砂泥底に棲み山陰沖では春先に接岸し産卵する。底引き漁で大半漁獲するが最近は釣り船の対象魚と為っている。干物、煮付が旨い。
宗八は山伏が総髪にしている顔が似ている事からの呼名とあるが如何なものか?むしろ猿(エテ公)の方が的を射ているように思うが如何に?
② アカカレイ(アカカレイ属和名アカカレイ)・・・腹が赤いからの呼称。

山陰以北の日本海、東北以北の太平洋の200~400mの砂泥底に棲息する。平目の様に口が大きく貪食である。体長は40cmまで大きくなるが雄は14~24cm,雌は26~27cmで成熟し寿命は15歳ほどである、5歳以上では雌のほうが圧倒的に多い。干物、 煮物に適す。
③ ミズカレイ(ムシカレイ属和名ムシカレイ)・・・水分を多く含むからの呼称。


ミズカレイ(ムシカレイ)の天日干し風景)
ミズガレイという名前は、肉質が水っぽく、味が水くさいとことからきており、この呼び方は山陰地方だけでなく、北海道、東北地方、若狭地域、長崎県など全国各地で使われている。
肉質の水っぽさを補う為多少濃い目の塩水に漬けみ天日干で造った一夜干しは最高の旨みを醸しだすこと請合いだ。ジューシーさも格別である、余り乾燥させないことが肝要である。煮付もトロりとした食感は他のカレイに無い。ヒゲ爺はカレイの中で一番を捺す。干し魚の右側の赤黒い膨らみは卵巣で是がまた滅法旨い。
④ クチボゾカレイ(ツノカレイ属和名マコカレイ)・・・オチョボ口からの呼称。

眞子カレイは日本各地に棲息し浅場から水深200mの程度の砂地に棲息し、小さい頃は浅場に棲み大きくなるに従い段々沖に出る性質を持つ。特徴としては、肉厚で少し黒っぽく、体の表側には黒い斑点がありぬめりでヌルヌルしている。旨い魚で、大分県速見郡日出町の別府湾の城下海岸で捕獲されるマコガレイは「城下カレイ」と呼ばれ特に旨いと言われブランド化されている。日の出城下の海岸近くで湧き水があり汽水域状態になり淡水、海水の両プランクトンが多く発生し餌が豊富にあるので成長を早め旨い肉質に為るそうである。「城下カレイ」刺身が一番と言われるが食べたことが無いので評価は出来ぬ。干物、煮付が良い。
⑤ ササカレイ(ヤナギムシ属和名ヤナギムシカレイ)・・・笹の葉形で薄いからの呼称。

ミズカレイと同類のカレイで体型が細長く笹の葉の形に似ている、ミズカレイより旨いかも。
⑥ メイタカレイ(メイタカレイ属和名メイタカレイ)・・・目と目の間に二本の刺があり痛いから出た呼称。

北海道南より以南の日本沿岸各地に生息する、他のカレイに比べ浅い海域に棲み100m未満砂場に棲息する。30cm未満の体長であるが雄より雌の方が大きい、肉厚で旨い。

海中で生きている時のメイタカレイ。目が飛び出し「蛙顔」である。魚には保護色に変化するものも多いがメイタも保護色の特技を持っている。
お頭付き魚料理を皿に盛り付けする場合、頭を左腹を下にするのは何故?
「山水盛り」と言って、皿の奥を高く手前を低く、左を高く右を低く盛り付けするのが日本料理の基本の形である。その常識を越え乍認知されたのが「カレイ」である。
良く似たヒラメとカレイ、「左ヒラメに右カレイ」の見極め法ある。腹を下にした時ヒラメは頭は左、カレイは頭が右になる。カレイ料理を盛り付けし作法に習って頭を左に置くと腹が上になり作法に反するのでカレイのみが頭の右置きが許されている次第である。
では、カレイは右利きばかりかかと言うと相でもない。ヌマカレイが相である。河口の汽水域に棲むカレイでアメリカ西海岸で漁獲の50%が左頭、アラスカ沿岸では70%日本では100%が左顔である。
確実な見分け方法は「左ヒラメに右カレイ」に加え、口が大きく歯が鋭く顔が怖いのがヒラメ、オチョボ口で歯は小さく可愛い顔がカレイである。
その要因は餌にある様だ、ヒラメは遊泳魚イワシ、アジ、サバ等可也大きな魚を餌としている為、動きは俊敏になり歯も鋭く発達し獰猛な顔付になった様だ、俊敏さが必要なヒラメの鰭(エンガワ)が旨く為った由縁であろう、反してカレイは船ムシやゴカイを餌としている為口は小さく歯も小さくても採餌に影響なくノンビリ屋に育ったに違いない。
「カレイよりヒラメの方が高級だ大きくて旨い」と言われるがチョッと待った、カレイ属にはオヒョウの様に体長2m体重200kgの超大物も居る、ヒラメは数は少なく値も高く手に入れ難かろう、その点カレイは大衆魚で安価で手に入れ易い、調理法で一夜干し等旨さを数倍引き出す事も出来る重宝な魚さ!カレイに軍杯をあげるな爺は!!
ヒゲ爺小噺:
ヒゲ爺 :「八さん 鰈釣りしたことあるかい?」
八 :「もちのろんよ!今は時期がちょっと早いかな」
ヒゲ爺 :「師走に入ってからが良いかも知れんなぁ」
八 :「行こう行こう!マコは別嬪いや絶品さあね!」
ヒゲ爺 :「鰈は世界中の海に棲んでイテ100種類以上もおり日本で40種も獲れるんだってよ!」
八 :「ふうーん」
ヒゲ爺 :「鰈の一番多い国は何処か知ってるかい?」
八 :「インド!!」
後が宜しい様で!
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