ヒゲ爺の独り言
エッセイ、昔の思い出話、釣り魚話、喰らい方等々
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ひげ爺の独り言 放談 小噺 『但馬地方の冬の珍味』 ⑥モサエビ猛者海老
『モサエビ猛者海老』


モサエビ(クロサゴエビ)
エビ目エビジャコ科クロザコエビ属の海老で正式名称は、クロザコエビと言う。 触覚が長く、活きている時の殻は鮮紅色で体側面に白い柄がある。モサエびは山陰地方名である。
モサエビは水深200m前後の砂泥底に棲み山陰名物松葉ガニの底引き網漁で一緒に漁獲される。下写真のガラエビはモサエビより深い場所に棲み、棲み分けをしているそうだ。
山陰近海で松葉ガニ、エビ類の漁獲が多いのには霊峰大山が関係しているとの説が有力である。
太古の昔5万年~1万年以前中国山脈の最高峰伯耆大山が噴火した際大量の火山灰が隠岐の島周辺から兵庫県但馬地方の海に堆積しエビ、カニの繁殖育成に適した漁場を造ったのが要因であり堆積土で餌となるプランクトンヒトデ類ゴカイ,ひる類等が繁殖し易く餌が豊富であることが多種のエビ類、松葉ガニの繁殖に最適な環境を造り出したとの事である。
水産海洋学会の報告でも北海道の噴火湾でもクロザコエビ(モサエビ)が多いとの報告もあるようだ。

ガラエビ(トゲサゴエビ)

モサエビ刺身
活きの良いモサエビは特に刺身が良い、エビ類仲間で一番旨いとヒゲ爺は太鼓判を押す。アマエビの見た目良さも無くモッサリズングリのモサであるがアマエビより甘く旨い、頭部の味噌汁も格別である。残念なのは足が速く(鮮度落ちが速い事)漁獲量が少ないことである。ヒゲ爺の子供の頃には活きの良いモサの記憶しかなく恐らく地産地消して一般市場には出なかったに違いない。当時は何故活きの良いモサがいたかの理由は、漁獲船の底引き船が小さい所為と早朝出船し一日の漁で充分採算の取れる漁獲量がある程資源が豊富であったから早朝の出船で晩には帰港し競り市が始まり獲れたその日か翌日には活きの良いモサが入手出来た訳である。
近年は漁船も大型化し資源も少なくなった事から漁場も遠く迄行く事も可能になり3~4日も漁を続け様になり船内で冷凍し最後の一日分の漁獲量のみ活きの儘で帰港するらしく少量しか無く貴重モサに為っている様である。
田舎から年に幾度か氷詰の活きモサを送って貰うが、先ず刺身、頭は煮付けたり、味噌汁にしたりするかに味噌に似た出汁が出て味は絶品である。
漁獲が少ないのと足が速いので一般市場には余り出ないらしく、絶妙の味を味わうには産地に行くか産地業者に注文するより術は無かろう。一度試しては如何ですか?失望されることは絶対無いと断言出来る。
旬は3~5月と言われるがお試しはジングルベルの鳴る頃以降には充分旨くなっている。

アマエビ(ホッコクアカエビ)
エビ目(十脚目)・コエビ下目・タラバエビ科のエビで市場に一番良く出回っているし名前も良く知られるエビである。島根県以北の日本海北部沿岸から太平洋側では宮城県以北、その他オホーツク海やベーリング海、カナダ西岸にかけての北太平洋で獲れる。日本海沿岸では底引き漁での漁獲が殆んどであるが北海道地域では籠網漁で獲るケースもありこの漁の利点は活けのまま競り市出荷出来る事、鮮度が良いので高値で取引される。生で食べるとグリシン、アラニンなどのアミノ酸による甘味で「甘エビ」の名が付いたワケではあるが極度に新鮮な時は甘く無く死後の時間経過によりタンパク質がアミノ酸に変わる過程で「甘味」が生まれてくる訳でこれは魚類、肉類にも共通した現象である。
タラバエビ科のエビは雄性先熟の性転換を行い、若い個体はまずオスとなり、成長すると5 - 6歳でメスに性転換し、7歳以上で雌になり寿命は11年程度で生涯3度程産卵する。
近年は輸入も多く、スーパー等で良く見掛ける「剥き身の甘エビ」は殆んど輸入物と思って間違いは無い。
「旨い魚」を食べようと思えば「善し悪し」を見分ける「目」を養う必要もあろう。
9月初め我がオッカナイが「新物と書いてあったし活きも良さそうだったから」と言ってハタハタを買って来た。一目見たヒゲ爺は一喝、活きは良さそうだがプリプリに「ブリコ」を孕んでいる、9月初旬に「ブリコ」を孕んだハタハタが獲れる訳がない、産卵期は冬の極寒期である。新物と表示する業者も酷いが見分ける「目」も必要だが「魚の知識」も大いに必要の様だ。

オニエビ(イバラモエビ)
山陰の四エビ(モサエビ、アマエビ、シマエビ)の一つで鬼(オニ)のように怖い顔つきでグロテスクな海老ではあるが小さな伊勢海老と表現されている、刺身も旨いが焼いても旨い、但し漁獲量が極端に少なく幻のエビである。

シマエビ(モロトゲアカエビ)
北海道が主産地であるが山陰でも獲れる、刺身も旨い、塩を一振りし焼いて食べれば酒が一杯増えること請け合い。シマエビもオニエビと同じく幻のエビである。
書いている内酒が欲しく為ったのでこの辺で!
ヒゲ爺都々逸:
つれて歩くにゃ アマエビで 貢がせるには 腰の曲がりし車えび 寝るにはやっぱり モサ(猛者)が良い


モサエビ(クロサゴエビ)
エビ目エビジャコ科クロザコエビ属の海老で正式名称は、クロザコエビと言う。 触覚が長く、活きている時の殻は鮮紅色で体側面に白い柄がある。モサエびは山陰地方名である。
モサエビは水深200m前後の砂泥底に棲み山陰名物松葉ガニの底引き網漁で一緒に漁獲される。下写真のガラエビはモサエビより深い場所に棲み、棲み分けをしているそうだ。
山陰近海で松葉ガニ、エビ類の漁獲が多いのには霊峰大山が関係しているとの説が有力である。
太古の昔5万年~1万年以前中国山脈の最高峰伯耆大山が噴火した際大量の火山灰が隠岐の島周辺から兵庫県但馬地方の海に堆積しエビ、カニの繁殖育成に適した漁場を造ったのが要因であり堆積土で餌となるプランクトンヒトデ類ゴカイ,ひる類等が繁殖し易く餌が豊富であることが多種のエビ類、松葉ガニの繁殖に最適な環境を造り出したとの事である。
水産海洋学会の報告でも北海道の噴火湾でもクロザコエビ(モサエビ)が多いとの報告もあるようだ。

ガラエビ(トゲサゴエビ)

モサエビ刺身
活きの良いモサエビは特に刺身が良い、エビ類仲間で一番旨いとヒゲ爺は太鼓判を押す。アマエビの見た目良さも無くモッサリズングリのモサであるがアマエビより甘く旨い、頭部の味噌汁も格別である。残念なのは足が速く(鮮度落ちが速い事)漁獲量が少ないことである。ヒゲ爺の子供の頃には活きの良いモサの記憶しかなく恐らく地産地消して一般市場には出なかったに違いない。当時は何故活きの良いモサがいたかの理由は、漁獲船の底引き船が小さい所為と早朝出船し一日の漁で充分採算の取れる漁獲量がある程資源が豊富であったから早朝の出船で晩には帰港し競り市が始まり獲れたその日か翌日には活きの良いモサが入手出来た訳である。
近年は漁船も大型化し資源も少なくなった事から漁場も遠く迄行く事も可能になり3~4日も漁を続け様になり船内で冷凍し最後の一日分の漁獲量のみ活きの儘で帰港するらしく少量しか無く貴重モサに為っている様である。
田舎から年に幾度か氷詰の活きモサを送って貰うが、先ず刺身、頭は煮付けたり、味噌汁にしたりするかに味噌に似た出汁が出て味は絶品である。
漁獲が少ないのと足が速いので一般市場には余り出ないらしく、絶妙の味を味わうには産地に行くか産地業者に注文するより術は無かろう。一度試しては如何ですか?失望されることは絶対無いと断言出来る。
旬は3~5月と言われるがお試しはジングルベルの鳴る頃以降には充分旨くなっている。

アマエビ(ホッコクアカエビ)
エビ目(十脚目)・コエビ下目・タラバエビ科のエビで市場に一番良く出回っているし名前も良く知られるエビである。島根県以北の日本海北部沿岸から太平洋側では宮城県以北、その他オホーツク海やベーリング海、カナダ西岸にかけての北太平洋で獲れる。日本海沿岸では底引き漁での漁獲が殆んどであるが北海道地域では籠網漁で獲るケースもありこの漁の利点は活けのまま競り市出荷出来る事、鮮度が良いので高値で取引される。生で食べるとグリシン、アラニンなどのアミノ酸による甘味で「甘エビ」の名が付いたワケではあるが極度に新鮮な時は甘く無く死後の時間経過によりタンパク質がアミノ酸に変わる過程で「甘味」が生まれてくる訳でこれは魚類、肉類にも共通した現象である。
タラバエビ科のエビは雄性先熟の性転換を行い、若い個体はまずオスとなり、成長すると5 - 6歳でメスに性転換し、7歳以上で雌になり寿命は11年程度で生涯3度程産卵する。
近年は輸入も多く、スーパー等で良く見掛ける「剥き身の甘エビ」は殆んど輸入物と思って間違いは無い。
「旨い魚」を食べようと思えば「善し悪し」を見分ける「目」を養う必要もあろう。
9月初め我がオッカナイが「新物と書いてあったし活きも良さそうだったから」と言ってハタハタを買って来た。一目見たヒゲ爺は一喝、活きは良さそうだがプリプリに「ブリコ」を孕んでいる、9月初旬に「ブリコ」を孕んだハタハタが獲れる訳がない、産卵期は冬の極寒期である。新物と表示する業者も酷いが見分ける「目」も必要だが「魚の知識」も大いに必要の様だ。

オニエビ(イバラモエビ)
山陰の四エビ(モサエビ、アマエビ、シマエビ)の一つで鬼(オニ)のように怖い顔つきでグロテスクな海老ではあるが小さな伊勢海老と表現されている、刺身も旨いが焼いても旨い、但し漁獲量が極端に少なく幻のエビである。

シマエビ(モロトゲアカエビ)
北海道が主産地であるが山陰でも獲れる、刺身も旨い、塩を一振りし焼いて食べれば酒が一杯増えること請け合い。シマエビもオニエビと同じく幻のエビである。
書いている内酒が欲しく為ったのでこの辺で!
ヒゲ爺都々逸:
つれて歩くにゃ アマエビで 貢がせるには 腰の曲がりし車えび 寝るにはやっぱり モサ(猛者)が良い
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